知人や友人の男性あわせて8人に睡眠薬を飲ませ、性的な行為をしたとして準強制性交等の罪に問われていた元・福島県富岡町職員の男に懲役12年の実刑判決が言い渡されました。

判決を受けたのは、元・富岡町職員の北原玄季(きたはら・げんき)被告(22)です。

判決などによりますと、北原被告は、おととし1月から去年9月までに、知人や友人の男性8人に対し、睡眠薬を飲み物に混ぜて飲ませるなどして昏睡状態にし、性的な行為をしました。

これまでの裁判で北原被告は、「間違いございません」と起訴内容を認めていました。

20日に開かれた判決公判で、福島地裁郡山支部の小野寺健太裁判長は「多くの犯行はアルコールに睡眠薬を混入して意識障害を発生させた危険な態様であるうえ、常習性もうかがわれる。被害者は自分が知らないうちに性的自由を踏みにじられたことを知り、大きな精神的苦痛を味わわされ、被告人の刑責は重い。」などと指摘しました。

一方で、被告が親族から1000万円ほどの拠出を受けて被害弁償をしたことや、再犯防止のための処遇プログラムを受けると述べるなど反省の態度を示していることなどから、懲役12年の実刑判決を言い渡しました。(求刑は懲役14年)