https://news.yahoo.co.jp/articles/884e9b233e7d8275f7ecdedd4d5e5ece0c0791b9JR小倉駅(北九州市小倉北区)から最短区間の切符(小倉-西小倉間、170円)で乗車し、遠方の無人駅で降車する際に差額を支払わない不正乗車が相次いでいるとして、JR九州が対策に乗り出した。モラルの徹底を促すため、22日から同駅の券売機で170円切符の販売を停止。乗客は8月10日まで、みどりの窓口か改札口で対面による購入が必要となる。

JR九州によると、170円切符を使った不正乗車の被害件数は把握できていない。ただ、小倉駅の関係者は「不正乗車の目撃情報が多く寄せられている」と明かした。

 JR九州管内では、経営効率化などのため全571駅のうち約6割の338駅が無人駅。これらの駅では、無賃乗車したり運賃をごまかしたりする利用者が絶えないという。

 同社は昨年3月から半年間、香椎線で人工知能(AI)によって不正乗車を分析する実証実験に取り組んだ。不正乗車が疑われる人が改札を通過すると警報音を鳴らすなどの活用策が念頭にあったが、実用化には至らなかった。社員が無人駅を中心に抜き打ちで見回っているが、抜本的な解決策は見つかっていない。

 鉄道営業法では、不正乗車した人に鉄道事業者が運賃の3倍以内の金額を請求できるよう定めている。