■「ファンを喜ばせようと思って作れるほど器用でもない」

――7月14日に公開された宮崎駿監督の最新作
『君たちはどう生きるか』が大変注目されていますが、
富野さんの次の作品の構想はあったりするのでしょうか?

「この歳でそんなものあるわけがないじゃない」

――富野さんのファンはどうしても気になるところだと思います。

「ファンはそれほど馬鹿じゃないと思いますよ。
あなたは職業柄でそういうことを聞いていると思うんだけど、
ぼくはファンを喜ばせようと思って作れるほど器用でもないんです。
ぼくは宮崎さんみたいに、原作を見つけることができないから、
そういうものを持ち出してくるセンスがなく、
自分のオリジナルのアニメの仕事しかやれないんです。
つまり世界が狭い人間なんですよ。
そういうところで生きてきた人間が、
80歳を過ぎてそれ以上の何かができるだろうなんて
欲を持つわけがないじゃない。以上です!」

――ありがとうございます。


このインタビューは東京・杉並のバンダイナムコフィルムワークスの社屋
「ホワイトベース」の会議室で行われた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b74307731b9ad40de8972f52002264b3bfd5de2e?page=1