放った安打はわずかに2本。得点圏にすら走者を進められず、何ともやるせない敗戦となったわけだが、ああいう姿を見せられると、このままチームとしてズルズル後退していっていいものかと考えさせられてしまった。守護神のオスナだ。

 2点を追い、最終9回の攻撃が始まる時だった。基本的には同点、あるいはリード時しか登板しない助っ人右腕がブルペンで肩をつくり始めた。捕手を座らせての本格的な投球練習とまではいかなかったが、味方を信じ、最後まで示し続けた戦う姿勢は、今のチームに何より必要な要素なのかも知れない。

 そのブルペン入りについて試合後、オスナは意図を明かしてくれた。

 「自分のリズムをキープすることはもちろん、チームみんなのモチベーションを上げるためでもあった。チームは今、いい状況にないからね。そこを何とか脱出するために、自分のできることは何かを考えてやった」