走行中の車にわざと接触し「車と肘がぶつかった」などと運転手に言いがかりをつけたとして、福岡県大牟田市に住む無職の男(62)が虚偽告訴の疑いで逮捕された。近くを通りかかった警察官が事情を聞いたところ、男の説明と防犯カメラの映像が矛盾しており、嘘がばれたという。


◆接触後に「あんた保険入っとるね」と発言か
福岡県大牟田市沖田町の無職・中川洋一容疑者(62)は先月21日の午後5時半ごろ、自宅近くの路上で自転車を押しながら歩いていた際に「車と肘がぶつかった」と述べ、交通事故を装った嘘の申告をした疑いが持たれている。警察によると、前方から徐行してくる乗用車にわざと近づき、左手を接触させたとみられている。“接触”後に車の運転手に対して「あんた保険入っとるね」とも話したという。


◆防犯カメラの映像と説明が矛盾
運転していた高齢の夫婦と中川容疑者が路上で言い争っているところにパトロール中の警察官がたまたま通りかかり、双方から事情を聴いた。中川容疑者は「右肘がぶつかった」と説明したものの、周辺の防犯カメラには左手がぶつかる様子が写っていた。接触部位が中川容疑者の説明と大きく食い違ったため、警察はさらに裏付け捜査を進めた。その結果、故意に手をぶつけ嘘の申告をした疑いが強まったとして逮捕した。


◆近隣では「カープのユニホーム姿」の人物とトラブル相次ぐ
取り調べに対し中川容疑者は「車にわざとぶつかったわけではありません。酒を飲んでいましたし、よく思い出せません。」と供述し、容疑を否認している。事件当時、中川容疑者は広島カープのユニホームと野球帽姿だった。近隣からは、特徴が似た人物ともめたという相談が約10件寄せられており、警察が関連を調べている。https://rkb.jp/contents/202308/202308047307/