巨人は4日の広島戦(マツダ)に3―4でサヨナラ負けを喫した。酷暑の8月で、屋外の試合は18―20日に同じくマツダスタジアムでの3連戦のほかに、31日に岐阜・長良川での広島戦だけ。酷暑を避けて快適なドーム球場の恩恵を生かさない手はない。

【写真】サヨナラ負けを喫し、ナインになぐさめられる巨人・中川皓太

本拠地での2―4日のヤクルト戦を2勝1敗で勝ち越した巨人・原辰徳監督(65)は広島との3連戦に「今度は暑さもあるし、天然芝という部分もある。いろんな部分でひとつふたつ課題の中で戦っていきたいと思います」と猛暑の屋外で臨む敵地での戦いに警戒を示した。

ただ、この酷暑は巨人にとって優位に働くかもしれない。なぜならドーム球場の恩恵にあずかって8月の屋外での試合が7試合にとどまるからだ。巨人のある主力選手は「やっぱりドームの試合だと本当に体は楽ですね。昼から外で動いていると知らないうちに熱中症みたいにボーっとなる時がある。屋外球場の時は練習時間を短くするなどの工夫をしてもらっていますけど、長いのは試合ですから」と屋根のありがたさにしみじみ。

気象庁によれば8月は九州以北で平年以上の気温になるとの予測が60%以上。酷暑が急激に和らぐ要素もない。

8月のセ・リーグでは中日が屋外で最少の6試合で最多は広島の22試合だ。ドームを本拠地とする2球団が酷暑を免れる天恵を勝ちに結び付けることは意地を示す以上の意味がある。