「まずい、お店の傍に駐車しているのを怒られるのかなぁ」と思い、お弁当を食べるペースを上げました。
しかし女将さんは、紙コップにむぎ茶を並々入れて来てくれたのです。

「毎日暑いのにご苦労様です。コレ良かったらむぎ茶だけど飲んでね。ゆっくり食べていって大丈夫だから」
その時の麦茶の味は格別で、世の中まだまだ捨てたもんじゃないなと思いました。

あれから数十年が過ぎ、今度は自分が配達員さんや近所の工事の警備員さんに飲み物を差し入れする側になりました。