インターネットのブログに「祖国へ帰れ」と差別投稿をされた上、4年以上にわたる誹謗中傷で精神的苦痛を受けたとして、川崎市の在日コリアン女性が起こした損害賠償請求訴訟が7月、横浜地裁川崎支部で結審した。

焦点となるのは「帰れ」という排除の言葉の違法性だ。10月の判決を前に、裁判所に意見書として提出された49人の声から、戦後も「帰れ」と言われ続けてきた朝鮮半島ルーツの人々の苦悩を追った。

◆いかに不当で、人を傷つける言葉か
訴訟を起こした女性は在日3世の崔江以子さん(50)。「ハゲタカ」と名乗る茨城県の男性を相手に、305万円の損害賠償を求めている。訴状によると、男性は2016年6月、崔さんを名指ししたタイトルで「日本国に仇あだなす敵国人め。さっさと祖国へ帰れ」と投稿。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/269808