国家公務員の一般職試験、倍率3.2倍 3年連続で過去最低

人事院は15日、2023年度の国家公務員一般職試験(大卒程度)の合格者を発表した。現行の試験方式に移った12年度以降で最多の8269人だった。倍率は3.2倍と3年連続で過去最低を更新した。

倍率が下がった要因には試験の申込者数の減少がある。23年度は2万6319人と12年度の3万9644人と比べて34%ほど減った。

合格者数は定年退職や離職した人の数を踏まえた採用予定者数によって変わる。23年度の一般職の採用は前年度比4.6%増の5147人を予定している。

女性の合格者は2年連続で過去最高の比率となった。3336人と全体の40.3%を占めた。政府は20年末に閣議決定した第5次男女共同参画基本計画で、国家公務員全体の採用者に占める女性の割合を毎年度35%以上とする目標を定めていた。

技術系の人材確保は難航している。特に「デジタル・電気・電子」区分は258人の採用予定に対し、合格は173人にとどまった。人事院は民間企業との競争が激しくなった結果だとみる。

人事院は15日、国税専門官など専門職試験の合格者も発表した。7種類の試験の合格者数は前年度より931人少ない4953人だった。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA1453E0U3A810C2000000/