視覚障害者向けに横断歩道で童謡「おうま」「通りゃんせ」などのメロディーを流す信号機が激減している。地域ごとに曲が違うと、青信号の合図かどうかがわかりにくいからだ。このため、「ピヨ」「カッコー」「ケー!」といった鳥の鳴き声式への切り替えが進んでいる。

 かつてメロディー式は身近な存在だった。警察庁によると、2003年3月末には2209基あり、記録の残る1975年には、全国で21曲が流れていた。

 だが2022年3月末のメロディー式の信号機は全国で307基。青信号の間に音を出す信号機に占める割合は、1%にとどまる。

 かつて福岡県では260か所を超す横断歩道で「通りゃんせ」や「故郷の空」が使われたが、現在は61か所に減少。福岡市博多区役所前の交差点では昨年12月、鳥の鳴き声式に切り替わった。