いかにいい“週末の作品”を作れるか重要

ービジネス面での展望は。

 「日本人選手の力を上げてJリーグのレベルを上げていかないと能力の高い選手は来ないので、まずはフットボールファーストで考える方がいいと思います。その上でビジネス的にさらに伸びていくためには、国内にいろんなエンターテインメントがある中で、60のクラブが各地域でもっと圧倒的な存在になっていくことが必要です。そこから世界と戦えるようなトップクラブが出てくると、次は外貨をどう獲得するかというところにもつながっていく。60クラブを輝かせることと、ナショナルコンテンツになるようなクラブを作るという二つのテーマを持って進めていきたいです」

ー沖縄では野球やバスケットボールの熱が強いが、FC琉球がさらに人気を伸ばすためには何が必要か。

 「サッカークラブは地域の人でつくるものだと思います。サッカー、バスケ、野球、ショッピングなど、エンターテインメントのショーウィンドウに上げる前に、強かろうが弱かろうが、チームに関わると楽しいと思う人がどれだけ集まるかが大事です。普段から『自分たちがあのチームを作ってるんだ』とか『自分たちが勝たせたんだ』と思ってもらえるクラブになることです。そういうサッカーの楽しみ方をどれだけ伝えられるかがポイントです」

ー確かにJ2、J3でも集客力の高いチームは存在する。

 「サッカーの試合はクラブ、サポーター、選手が一緒に作った週末の良い“作品”をファンの人が見に来る。そして『そこにいて楽しい』『あの中に入りたい』と思ったファンの人が、今度はサポーターに変わっていく。つまり、ファンの人にいかにいい作品を見せられるかが重要なんです。そのためには、小さなものでもいいから、満員感のあるサッカー専用スタジアムがサポーターの熱気で溢れてるという状況をつくることが一番いいと思います」

ー沖縄ではスタジアム計画が進んでいない。

 「例えば5000人が集まったとして、その中にいる一人の観客からすると、他の4999人は見る対象になりますが、それが美しく見えるかどうかはスタジアムと陸上競技場では全然違います。陸上競技場で15000人を集めたとしても、観客席がバラバラなところに設置されていたら、その人に熱量も伝わりにくいですよね。でもサッカースタジアムはピッチを囲むように客席があり、サッカー観戦専用なのでそれぞれの席からもピッチが見やすく、臨場感がある。ピッチにまで熱量が伝わると、選手は自分の限界を超えられるんです。沖縄にも、絶対にサッカー専用スタジアムは必要です」

全文はソースで
https://hubokinawa.jp/archives/24033
8/16(水) 8:03 HUB沖縄