0001それでも動く名無し
2023/08/19(土) 09:23:27.64ID:rCJACTRE02―1の9回1死一塁。代走・熊谷が仕掛けた二盗に、山本の送球はベース手前ではねた。それを巧みなグラブさばきで捕球し体を張ってアウトにした遊撃手・京田のプレーが、走塁妨害なのでは?ともめた。セーフ判定が三浦監督のリクエストでくつがえりアウト。山本は「アウトですけど、次に向け技術を上げないと。ノーバウンドで狙った送球だったので。まだまだ下手くそです」と続けた。
6年目の24歳。7回まで先発の東を1失点とけん引し、決勝の左中間二塁打も放った女房役も、浮かれている余裕はない。それでも9回の難局を経験し、山本は階段を一つ上がった。
森原は考えた。「再開後の初球はど真ん中直球。(山本)祐大にも伝えた」。緊迫した中の登板。そして約5分の間。いろいろ思いを巡らせた新守護神は、邪念を払拭するため「真っ向勝負」のリスタートを選択した。
糸原に対し3ボール1ストライクからプレー再開。注目の一球は、狙い通り144キロのど真ん中直球だった。フルカウント。結局、糸原に四球を出したが、次打者・木浪を打ち取り、僅差の試合を締めた。
協議が続いた間、森原は「1死二塁」の試合再開も想定していた。左翼席からは阪神ファンの大声援。5月14日の甲子園では、5番手で5失点も経験し「阪神ファンの応援は他球団と違い圧も感じる」と肝に銘じているからこそ、協議の間は野手と話したり、両軍ベンチの動きを見直したりし、冷静な自分をキープした。
このプレーでは、岡田監督の動きが注目されているが、DeNAバッテリーも難しいときを過ごしていた。山本と森原。このタフな時間をそれぞれの思いを胸に秘め切り抜けたことは、両選手にとって必ず大きな財産となるはずだ。 (大木 穂高)
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