米老舗スポーツ誌「スポーツ・イラストレイテッド」は公式サイト上で大谷について「この負傷は今冬のフリーエージェントにも大きな影響を与える可能性がある」と指摘。米スポーツ専門局「ESPN」も同日放映の番組「Sports Center」の中で大谷の負傷が大きく取り上げられ、アンカーが「フリーエージェントになってもオオタニの価値が思うように上がらず、獲得に消極的になる球団が多々出てくるかもしれない。なぜなら彼は右ヒジに爆弾を背負うことになってしまったからだ」との見解を示した。

 米メディアの間で大谷の新契約は総額5億ドル(約728億3400万円)から6億ドル(約874億2800万円)前後にまで達するとも予想されている。だがMLB関係者の一人は「もう一度、右ヒジにメスを入れることになったら当初予想されていた額よりも、かなり買い叩かれてしまうだろう。PRP注射を用いるなど仮にトミー・ジョン手術を回避できたとしても右ヒジの不安を完全払拭することは難しく、損傷を背負ったという事実は残念ながら消えない」と分析。

 さらに同関係者は「今季のエンゼルスは大谷に対して今まで以上に放任主義を貫き、やりたいようにやらせ続けている。どこかで球団としてストップをかけなければならないのに特に夏場以降は、筋肉のけいれんの頻発、さらに右手中指のツメ割れやマメなど多くのコンディション不良を招いてしまっていた。今回の右ヒジ靭帯損傷は結果的に、こうした積み重ねによる〝人災〟ではないのか。今オフのFAでオオタニの獲得を本気で狙っている球団の中には『エンゼルスはオオタニを残留させたいから多くの球団が撤退することを望み、あえてこのような形(右ヒジ損傷)になるまで放置し続けてきたのではないか』と疑いの目を向け始めている人間もいるほど」とも続けている。