0001それでも動く名無し
2023/08/30(水) 07:40:34.00ID:f5RMYk39d時計の音だけが響く夜二時。今は部屋がすべて空いている。どうせ客も来ないのに受付に立っている意味はあるのか。俺があくびを噛み殺したところで、エレベーターの音が鳴った。こんな時間に客が?珍しい。
「あ~ん飲みすぎちゃった~」「ねむいよ~」
エレベーターの中からやってきたのは、一目で分かる地雷系ギャル二人組だった。大きな涙袋に綺麗な顔立ち、真っ赤な唇。人形のように端正な二人組はピンクと黒のファッションを翻しながら、受付の目の前に現れた。
「あっ、いらっしゃいませ」
「ん~男の子?えっとね~、三時間コースで~」「それで~」
「は、はい。302号室です」
一瞬だけ見とれてしまった俺に気づいたのか、片方が艶然とした笑みを浮かべて言う。
「なあに?私たち、そんなにかわいい?」
「えっ。いや、そんな……」
「照れてる~かわいい~」
からかわれながら顔を赤くする俺に、ピンク髪の方が擦り寄りながら耳元で囁いた。
「私たち、部屋行ってポテト頼むから。ちゃんと持ってきてね?持ってきてくれたら――君のちんぽ、私がしゃぶってあげる♡」
「――!?」
「それじゃ~ね♪」
俺が何か言うより先に通路の先へと消えてしまう二人。一瞬の出来事だったのに、俺の心臓は強く拍動し始めた。
そして十分ほど経った頃、電話が鳴る。
「……はい」
『ポテトお願いしま~す♡』
エロいなら続ける