そして、このエンゼルスのチーム解体は大谷の去就にも大きな影響を及ぼしそうだ。MLB関係者は「いくら心の広いオオタニであっても今回のエンゼルスの決断に対しては、さすがに我慢の限界に達しているだろう」と指摘。そして「右肘内側側副靭帯損傷を患いながらもチームのプレーオフ進出の僅かな可能性にかけ、自分の身体にムチを振るいながら打者として強行出場を継続させている。そのタイミングで主力の大量放出に踏み切ったのだから、少なからずショックを受けているはず。愛想を尽かしているとしても不思議ではない」とも続けた。

 26日(同27日)にはミナシアンGMが会見を開き、右肘靭帯を損傷した大谷に対し、今月上旬の時点で患部の検査を打診したものの本人と代理人のネズ・バレロ氏に拒否されていた内幕を暴露。前出の関係者は「特段明かす必要のない情報をあえて公にし、エンゼルスは自分たちが悪者ではないことをアピールした。このようなアジテーションを立場のあるGMが口にしたことにもオオタニ側が相当に神経を尖らせているのは言うまでもない」とし、蜜月だったはずの両者の関係性に亀裂が生じつつあることを匂わせている。

 ちなみに大谷が締結する来季以降の新年俸は総額5億㌦(約729億2600万円)を超えるとの声が飛び交う一方、右肘靭帯を損傷したことに加えて来年で30歳を迎える年齢面がネックとなり「青天井だった当初の予想額よりも大幅に下がるのでは」とする分析もここにきて強まっている。

 実際にMLB公式サイトも25日(同26日)の掲載記事で「オオタニに天文学的な数字を提示できる球団は、本来限られていた。ドジャース、ヤンキース、ジャイアンツ…。しかし、この数字が緩んでしまった今、より多くの球団が彼の獲得を夢見ることができると考えなければならない」と論じている。この流れを踏まえ、前出の関係者も「エンゼルス以外の全29球団にオオタニ獲得のチャンスが出てくるだろう」と補足している。

 今後のトミー・ジョン手術の可能性、そして今オフの去就…。大谷にまつわる数々のトピックスに世界が注目している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/47eb168c1e402e24c63badc655a403ac615b43c1