──河村選手は幼い頃から多くのスポーツに触れてきた。

「海外では常識になっていることですが、幼少期に多くのスポーツを経験した方が体の動かし方などの感覚が研ぎ澄まされるし、ひとつの場所に負荷がかかることも避けられます。
私もそう考えていたので、本人がやりたいと言ったことはやらせてみよう、と。

 バスケを選ぶまでに野球や水泳、柔道もしていました。そういえば、相撲大会で優勝したこともありました。
結果的にはそれが良かったと思っています。バスケを始めた当初、『野球をしていたからボールを投げやすい』と話していましたし、柔道では体幹が鍛えられたはず。今に生きている部分があるかもしれません」

 ──そもそも、小学2年で、なぜバスケを。

「勇輝は幼稚園時代から野球が大好きで、公園でするキャッチボールが日課のようなものでした。家にはバッティングのトスを上げるマシーンもあったくらいです。
ただ、地元の野球チームは年齢制限があり、しばらく『待った』をかけた状態が続きました。

 そうして入団できる学年になり、野球道具をそろえるために、(自宅は山口県だが)広島にある大きなショッピングモール内のスポーツ用品店に連れて行った時です。
たまたまバスケのユニフォームを目にした勇輝は、『かっこいい。やっぱり、こっちをやってみたい』と(笑)。すでに野球チームの下見もしていたので、ビックリしましたよ。何があるか分かりませんね」
https://news.yahoo.co.jp/articles/2e143a58f9ebb34088eea94f4a2eddeff213b368