0001それでも動く名無し
2023/09/03(日) 17:58:01.88ID:ZUaDJSljM大阪に住んでいましたがお墓は母の故郷の鹿児島にあったので、夏休みに1人でお墓参りに行きました。
中学生で学割が使えたので、国鉄で鹿児島へ。
行きは寝台電車、帰りは在来線と新幹線で大阪に戻ることにしました。
博多から乗った帰りの新幹線が小倉駅に着いた時、隣の座席の人が乗って来ました。
パンチパーマの少し怖そうな人で、席に着くと、私に話しかけてきました。
「中学生か？なんで1人で新幹線にのってるんだ？」
母が亡くなって1人で墓参りに行った帰りという話をして、その場は終わりました。
しばらくするとワゴン販売が来て、その方が弁当を2つも頼みまして。
そして、1つを私に渡しました。「まあ、食えや」と言って。
隣の人も中学の時に母親を亡くしたそうです。
同じように1人で墓参りに行って、1人で新幹線に乗って地元に帰った話をしてくれました。
その時の光景が私とダブったようでした。 そして、こう言われました。
「母親がいなくても、しっかりと生きていけ」 私は、頷く事しかできませんでした。
その方は岡山で降りて行きましたが、当時の私はしっかりとしたお礼も言えませんでした。
「あの時はお弁当をありがとうございました、しっかり生きています」と伝えたいです。
