8月24日は、世界の海にとっては厄災の1日、日本にとっては恥辱の1日になった。この日から30年以上にわたって、約140万トンに上る福島原発事故による放射能汚染水が太平洋に放出されつづける。12年前の日本は東日本大震災による大津波が福島の原発事故を引き起こした自然災害の被害者だったと言えるが、12年後の今日、日本政府が独断専行で放射能汚染水の海洋放出を強行した瞬間に、福島原発事故による核の2次災害が降りかかることになった。日本は今回、被害者から加害者に変わり、全世界、そして全人類をこの核の厄災に巻き込むことになった。
われわれと同様に、日本政府がなぜこのような徳義に背く決定をしたのか理解できない日本国民も大勢いるはずだ。放射能汚染水の処置については、海洋放出は唯一の選択ではなく、最も科学的で安全な処理方法でもない。日本国内の有識者や国際社会の多くの科学者や専門家は「科学」と「安全」に基づく処置法について模索し論証し続けてきた。しかし残念なことに、東京電力と日本政府は最初から「便利」な方法しか考えていなかった。彼らにとって、海洋投棄は最も安価で手間のかからない方法だからだ。