日産野球部復活へ 24年都市対抗出場目指す リストラ策で休止

日産自動車が2009年末から休部していた二つの野球部の活動を再開させる方針を固めたことが4日、分かった。日産野球部は強豪として知られたが、世界的な金融危機を受けたリストラ策の一環で休部していた。選手集めなどチーム作りを急ぎ、早ければ2024年の都市対抗野球出場を目指す。

 日産九州野球部は24年から、日産野球部は25年からそれぞれ活動再開を目指す方針。

 日産は経営不振に陥り99年に仏ルノーと提携したが、経営再建を主導したカルロス・ゴーン氏は企業スポーツの意義を認め、部を存続させた。だが、08年のリーマン・ショックをきっかけとした業績低迷を受け、活動を休止。日産野球部は完全に活動を休止し、日産九州野球部はクラブチーム「苅田ビクトリーズ」として再出発した。

 日産では、ゴーン氏の逮捕など経営を巡る混乱が続いたが、近年は経営も安定。社内で野球部復活を求める声が高まったこともあり、従業員の一体感醸成などに役立つとして活動再開を決めた。