ソニー生命保険が、「中高生が思い描く将来についての意識調査2023」を発表。高校生が将来なりたい職業の1位が「公務員(15.8%)」との結果となった。あまり面白くない結果だと思うかもしれないが、この調査、2021年度の1位は「YouTuber(15.3%)」だったと聞くと注目したくなるだろう。


なぜ対極とも取れる2つの職業がこの2年で入れ替わったのだろうか。職業選択のゆらぎや、現代の職業選択のキーワードについて考える。

YouTuberは、子どもたちには身近な存在だ。テレビ番組の出演者と同じように芸能人や政治家、ニュースキャスター、大学教授などもいるが、素性がよく分からない人も含め、普通の一般人が多い。つまり、誰でもYouTuberになれるところが特徴である。

動画が面白ければ再生回数は増え、知名度が上がり、固定ファンもできる。その上で結構稼げるというイメージも定着しているから、子どもたちが魅力的な職業として捉えていることも自然な流れといえる。

特に人気YouTuberたちは、視聴者を惹きつける魅力があり、それがゆえに将来なりたい自分の姿と重ねてみる子どもたちがいても全く不思議ではない。ある意味、仕事というものを前向きに捉えているだけ、良い兆候だと思う。

子どもたちがYouTuberになりたい理由は、仕事が面白いこと、自由であること、挑戦的であること、自分でもやれそうであること、そして稼げる仕事であることだ。リスクに目を向けて安定志向や安全志向になることよりもチャンスに目が向くのは、いつの時代でも若者ならではの特徴なのだろう。

しかしこの2年で、1位が「公務員」に変わり、「YouTuber」は8位までランクを落としてしまった。ちなみに、2021年度2位であった「経営者・起業家」に至っては圏外である。日本の社会が深刻な経済の停滞に直面していることに影響されているのかもしれない。

https://news.yahoo.co.jp/articles/dd630f1ef48ccf565df7bda028aacfb215b808d0


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