山田哲人への死球で殺害予告を受けた
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今年のプロ野球では、中継ぎ投手が強打者にデッドボールを当ててしまい、球場が騒然となるシーンをよく見ます。
そのたびに、僕は7年前の出来事を思い出します。僕の名前がコールされただけで場内からブーイングが渦巻き、「殺すぞ!」「次当てたら覚えてろよ!」などと殺害予告が飛び交う。殺伐とした雰囲気のなか、恐怖に身を固くしながらマウンドに上がっていた頃のことを。
https://i.imgur.com/3TOBRRZ.jpg 僕に対するブーイングはなかなか壮絶でした。今までに聞いたことのない声量が場内にとどろき、スタンドから飛んでくるヤジの一つひとつが殺気立っている。「これがブーイングなんだな……」と実感しました。よほどメンタルが強くない限り、まともな精神状態では投げられないと思います。
とはいえ、人間には適応能力というものが備わっています。あまりに長くブーイングを浴びていると、次第に一つひとつのヤジが聞き取れるようになってきます。
「殺すぞ」と言われれば「殺さないでください」と思い、「次当てたら覚えてろよ」と言われれば「わかってます。当てませんから」と心のなかで答えていました。 でも、今まで通り投げられたかというと、そうでもありません。強打者が右打席に入り、「もう、ああいうことはないようにしよう……」と思えば思うほど、山田選手へのデッドボールがフラッシュバックしてきます。こうした自分のメンタルのブレがチームに悪影響をもたらし、もどかしくて仕方ありませんでした。
その後、シーズン終盤に戦線復帰した山田選手と対戦する機会がありました。僕にはもうインコースを突く勇気はありませんでした。
「次に当てたら、本当に殺される……」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています