研究で高木君が気付いた中日の課題は「チャンスに打てない」ということだ。研究ではセ・リーグの六球団の成績を比較。二〇二一年は二、三塁に走者がいる時の打率「得点圏打率」は、中日は六球団中、最も低かった。研究では「チャンスに打てない。これを解消できれば勝ちに近づくはずだ」と分析する。

 一方、守備では同年に投手が九回を投げた場合の自責点の平均を示す防御率が3・22と、プロ十二球団中、最も良い成績だった。これは「ドラゴンズの最大の強み」と指摘する。

 その上で、高木君は「バンテリンドームナゴヤにホームランテラスを設ける」というアイデアを推す。ドームの外野の広さと、フェンスの高さが本塁打を阻んでいるとして、外野の一部を客席にして狭くすることは、これまでにもファンなどの間で議論に上がってきた。テラスを造れば相手チームにも本塁打を打たれやすくなるが「今の投手力と打力がかみ合えば優勝できるはず」とみる。

https://www.chunichi.co.jp/article/568744