「僕がイメージしたのは栗山さんがやったトップチーム」と井端監督。3月のWBCで大谷翔平をはじめとする侍たちが、投打にパワーを前面に押し出す野球で世界一を奪還した。

ところが、今夏甲子園に出場した選手たちを中心に選考された高校日本代表は、馬淵監督が「日本の勝機は投手を中心とした守りと走力を最大限生かした緻密な野球の実践にある」とスモールべースボール路線で編成。佐々木麟、真鍋、九州国際大付・佐倉俠史朗ら注目の長距離打者は、守備位置が一塁に限られることなどもあって軒並み選外となった。

全世代で目先の勝利を追うよりも、トップチームが今後も国際大会で勝ち続けられるよう、今春のWBCを制したような戦い方で「ある程度、一本化できたらいいなと思う」というのが井端監督の考え。

「今そういうふうに動いている感じです。それがU15でもU18でも。そのへんも勝負にいってほしい。子供たちもそのように変化してくる。やっぱU18で振り出しに戻るではないが、僕がやっているのと正反対になる。それから戻るのは大変です」と〝経験値リセット〟を懸念する。