インドで開幕したG20サミットの会議で、中国が処理水を巡る日本への批判をしていなかったことが分かりました。日本政府は中国側の意図を慎重に分析しています。

 (政治部・千々岩森生記者報告)
 岸田総理より先に順番が回ってきた中国の李強首相からは、処理水に関する発言も、日本を批判する言葉も聞かれませんでした。

 9日の会議で岸田総理大臣は、中国を念頭に「突出した行動を取っている」と述べ、日本産水産物の輸入を全面停止した対応を批判しました。

 ただ、先に発言した中国の李強首相が日本を批判しなかったため、岸田総理も中国を名指しすることは避け、「一部の国が」との表現にとどめました。

 李強首相は、6日にインドネシアで行われたASEAN(東南アジア諸国連合)関連の首脳会議では「核汚染水」という言葉を使って日本を強く批判しました。

 ただ翌7日は、日本を名指しすることを控え、さらに9日は批判自体がなくなっており、日本政府は中国の対日外交に変化が表れるか見極める方針です。

テレビ朝日

https://news.yahoo.co.jp/articles/68990e44c413b5baf3e17c0b99aa523111528de1