米国の生物学を学ぶ大学院生が、体を張って「ハチに刺されるとどの部分が一番痛いのか?」を検証してくれていた。
 勇気ある実験を行ってくれたのは、ハチの行動と進化について研究している米ニューヨーク州コーネル大学の大学院生、アンソニー・スミスだ。スミスは、研究の内容からハチに刺されることはしょっちゅう。そんなとき、「どの場所を刺されると一番痛いのだろう?」と考え始めたという。

 スミスは実験を詳細に行った。彼はピンセットでハチの翅をつかんで採集し、自分の体の各部位に捕まえたハチを押し付けた。刺されてから一分間引き離さず、その時の痛みを1~10段階に分けた。

 彼は午前9~10時の間、1日に5回刺すようにし、痛みを評価するために、実験の始まりと終わりに前腕の部分をテストとして刺していた。これを38日間つづけ、体の各場所3回ずつ、計25箇所を刺して痛みの度合いを測定した。以下が彼の測定した結果である。