日本ハムは5日に今季最終戦を迎える。9月28日に本拠地ラストゲームを終えた開業初年度のエスコンフィールド北海道には、計71試合で188万人が来場。Fビレッジ全体では約半年間で累計300万人を突破した。総工費約600億円の新球場構想の仕掛け人で、プロジェクトの中心を担ったファイターズ スポーツ&エンターテイメントの前沢賢取締役事業統轄本部長(49)がスポーツ報知のインタビューに応じ、新球場元年の裏側や来季への思いを語った。

 ―3月の開業から約半年。怒とうの新球場1年目が一区切りした。

 「やってきた仕事量と月日が全然比例していない。たった半年しかたってないのか、と思います。球場では『ステキな球場をありがとう』と声を掛けられました。北海道の野球場といえば(札幌)円山球場と札幌ドーム。そういう比較対象の中で球場の良さがちゃんと伝えられた。初めて野球場に来た人でも感動できるつくりにできたと思います」

 ―座席券に加え、コンコースから立ち見でフィールドを一望できる入場券を新たに販売。道外の観客は約3割、試合がない土日も平均1万1000人、平日は約6000人の来場があった。

 「成功はもっと先ですが、チケット売上など定量的な手応えを含め、成功に向けたレール上には乗ったと思います。野球をやっていない球場にこれだけ来てもらえたのはいい意味で想定外。要因の一つは試合のない日も球場内に入れるようにしたこと。外野席後方のコンコースを解放しました。グローバルでも実施している球場はないです。チャレンジングでしたが、確かな成果がありました」