ヌートバーについて「これほどの活躍をするとは予想外だった」と前出のプロ野球OBが言えば、「日本のファンにこれだけ愛されるとは」と前出の記者も驚いた様子だったが、野球解説者の高橋尚成氏(巨人-メッツなど)は選出時に「必要あるのかな、という選手。決して選ばれるような選手ではない。日本の外野手の方が、もっといい選手がいると思います」と自身のYouTubeチャンネルで述べていた。

 しかし、WBC開幕後に一部で批判の声もあがったことで「ヌートバー選手への発言についてお詫びします」との動画を投稿、「僕の勘違いでした。解説者として、発信する立場として不適切でした」と謝罪した。

 侍ジャパン最年長のダルビッシュ有(パドレス)も「(ヌートバーの成績が)日本での内容ならふさわしくないが、メジャー=ハイレベルのピッチャー相手の数字。指標は打率だけではない」と語っている。

 高橋氏の炎上騒動について、前出のプロ野球OBが語る。

「一言で言うと“やっちまった”よね。ヌートバーを酷評したことで、ファンは彼の野球観を『大したことない』と思ってしまったんじゃないかなぁ」

 当該動画のコメント欄も荒れており、「人を認める前に、自分自身が他の人から認められるような言動を望む」「メジャー通算168試合で14勝12敗10セーブ、防御率3.99の成績。メジャーでは『まあ頑張ったな』レベル」といった批判のほか、謝罪を受けて「素直に謝るのはいい」「一緒にサムライJAPANを応援しましょう」との応援メッセージもあるが、ヌートバーの活躍を予想できなかった高橋氏に懐疑的な声が多い。

「プロ野球OBを見ていると、『これから指導者になりたい』という願望を持つ人と『好きに語りたい』というタイプに分かれます。指導者になりたい人は、選手に対して『前向きに頑張れ』というスタンスを崩しません。その視点で見ると、高橋氏にはあまり指導者願望はないのかもしれません」(前出のプロ野球OB)

 果たして今後、高橋氏が指導者の道を歩むことはあるのだろうか。