近年、AIで研究する棋士が増えたので「若手は盤面を頭に描かずに符号で考えるようになっているのか」とも思っていた。ところが、そうではないようだ。先日、大阪府高槻市で行われた王将戦第2局の大盤解説に駆け付けた時だった。壇上で解説していた稲葉陽八段(34)が藤井についてこのように話した。

「藤井さんは符号だけで考えるそうですが、僕は信じられない。棋士仲間も信じられないと言ってますよ。音楽でいえば楽譜だけ見て曲が流れてくるようなことなのかな。絶対わかんないですよね