経営危機に陥っている中古車販売大手、ビッグモーター(BM)がオリックスとテレビショッピング大手のQVC、中古車販売店「ガリバー」を運営するIDOMの3社を支援先候補に絞り込んだことが29日、関係者への取材でわかった。ただ、一連の不祥事で企業価値の算定が難しいなどの制約もあり、10月末をめどとしていた支援先の選定は遅れる可能性がある。

BMは保険金の不正請求などで顧客離れが加速し、自力再建が難しくなっている。中古車オークションで在庫車両の売却などを進めるが、売上高の急減で手元資金が目減りしている。

現在、コンサルティング大手、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリーが経営再建に携わり、会社や資産を売却する方向で支援先の選定作業を進めている。

候補として、投資ファンドや大手商社などが浮上していたが、自動車リースやレンタカー事業を手がけるオリックス、顧客接点を強化したいQVC、9月まで株式を保有していたIDOMの3社に絞り込んだ。