遺族と代理人の弁護士が被害者参加制度を利用して法廷に立ち、「被告は36人の命よりも自分の小説のことしか考えない極端に自己中心的な性格傾向があり、犯行に妄想が影響したとは考えられない」などと意見を述べました。

青葉被告は遺族のほうを向き、ときおり目をつむりながらじっと話を聞いていました。

かねてより秋葉原の無差別殺傷事件を起こした元死刑囚に共感し、『社会の底辺の人間』としての境遇を重ねて共感を強め、京アニ事件の前に大宮駅で大量殺人を計画した。
計画は失敗したが、『最後に殺したいのは京アニだ』と考え、人生最大の復しゅうとして殺害を決意した」と述べました。

そのうえで、「落選という受け入れがたい現実から生まれた怒りの感情を持って、自身の作品に似たシーンを見つけ、『落選させられた上に盗作された』と解釈した。
盗作されたといった妄想は、被告の怒りや焦燥感を強化した程度で、動機の本質は『自分はすべてを失ったのに京アニや女性監督は成功していて許せない』という筋違いの恨みである」と主張しました。

また、弁護側の「犯行は闇の人物への対抗手段だった」という主張に対しては、「被告自身が『一番狙いたい相手は京アニ』と公判で話していることから、犯行は京アニへの復しゅうだった」と反論しました。

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