エンゼルスからFAとなった大谷翔平投手(29)が16日(日本時間17日)、21年以来2年ぶりに、史上初の2度目の満票でア・リーグMVPに輝いた。本紙取材によると、受賞発表時に脇に抱えていたコーイケルホンディエ犬は、自身が最近飼い始めた愛犬と判明。来季所属先の決断はもうすぐで、これまでも日本ハム入団、メジャー挑戦など、野球人生の転機にはそばにいつも犬が寄り添ってきた。

 愛犬に癒やされる大谷に、誰もが癒やされたに違いない。大リーグ専門局の発表中継に、シーズン中よりふっくらした印象の顔つきで登場。毛色が茶と白の犬を抱きかかえ、柔和な表情だった。犬が腕をすり抜けようとすると「もうちょっとさ、頑張ろうよ」と甘い声で呼びかける場面も。44本塁打で日本選手初の本塁打王に輝き、投手で10勝。受賞が発表されると、自身の左手と犬の前足でハイタッチ。犬の頭にはキスをし「個人的にこうやって獲れて特別」と笑みを浮かべた。

 投票権を持つ記者全員が1位票を投じた。現行制度となった31年以降、満票選出は21年の大谷を含め19人いたが、2度目の満票受賞は初めて。だが、大リーグ公式サイトが「大谷の犬が真のMVP」と着目するほど愛犬が話題をさらった。

 近い関係者は「最近飼い出したそうだ」と証言し、大谷の愛犬と判明。オランダ産の小型犬の一種である「コーイケルホンディエ」とみられる。この日はリハビリ拠点のアリゾナ州で歓喜に沸いたという。