勝てない中日ファンの“本音”…地元アナウンサーらの証言「立浪和義が出演すると視聴率上がる」なぜ愛される?「二軍戦が異例の完売」
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地元アナの本音「立浪さんがゲスト出演すると…」

 その一方で、こんなファンの声もあった。現役時代は、「ミスタードラゴンズ」と呼ばれ、名実ともに一時代を築いた立浪和義監督に対しての思いだ。引退後は、野球解説者として活動していたが、22年から再び竜のユニホームに袖を通した。ある女性ファンは「あの大スターだった立浪“選手”がようやく監督になって嬉しかったけど、負け続けると容赦なく叩かれるようになった。ネットには見てられない言葉がたくさんある。結局こうなってしまうのかな……」。NPB通算2480安打は、長い歴史の中で8位。通算487二塁打は、歴代1位に君臨している。打撃だけではない。高卒新人野手として、初めてゴールデン・グラブ賞に輝いたのも立浪監督が初という大スターだった。

 現役時代から立浪監督に取材を続け、番組で共演歴もある東海ラジオ・大澤広樹アナウンサーは「立浪さんの現役時代、ゲスト出演すると視聴率が上がったとテレビ関係者に聞いたことがあります。名古屋の人にとって、待ちに待った監督就任だった。現役の晩年はレギュラーを外され代打となり、それでも好成績を残し引退した“伝説”もある。逆境を跳ね返し、栄光を掴んだドラマに多くのファンが心動かされたはず」と、影響力を明かす。その一方で、「私は岐阜出身。ミスタードラゴンズと言えば、高木守道さんですが、監督を辞める時は球場のセレモニーでとんでもない罵声を受けていた。自分たちの郷土のスーパースターが、そうやって終わっていく姿を見ると、やっぱり選手時代と、監督としての結果は分けて考えないといけないのは肌で感じた」とやるせない思いも明かしてくれた。

「明らかにファンの人が大声で…」

 昨年からアナウンサー兼同社の営業マンとしてスポンサー回りもする大澤氏。今季ここまで上位に食らいつく立浪竜を取り巻く周囲の環境に、少しずつ変化を感じているという。「後輩から『営業先でこんなに野球(ドラゴンズ)のことを聞かれるとは思わなかったです』と言われる。だから、会社にいても『これってどういう意味ですか? 』ってドラゴンズのことを聞かれたり、さらにそれを後輩が営業先に伝えに行ったりしている。立浪監督になってから『ガッツナイター』のスポンサーはずっと完売。ドラゴンズのことを聞いてみたい、知りたい人がたくさんいるのは肌で感じる。先日、普段の放送席からじゃなく、プライベートでバックネット裏から試合をみたけど、コロナ前より明らかにファンの人が大声で応援している。それだけ愛されていると身にしみて感じた」

 親子代々受け継がれていく地域性、地域の草の根活動、推し活文化、立浪和義の人気……だから、地元ファンは中日を見捨てないのだ。