鉄道ファン大脱線 JR貨物・物販イベント中止 割り込み、口論…興奮状態で警官出動
6/16(日) 4:40配信

 さいたま市大宮区の大宮車両所で15日、JR貨物が行った車両部品の販売イベントで複数の客が抽選の列に割り込み、整列用のパイロンが壊れるなど混乱があった。安全が確保できないとして販売イベントは中止。会場にいた人の通報で警察官が出動する騒ぎとなった。ケガ人はいない。同社広報は「常識的な行動から大きく外れている」と厳しく批判した。

 この日は車両所を一般開放し、複数の車両の前で記念撮影や運転室見学などができるため、子供や家族連れも見られた。そんな会場の一角で行われたのが車両部品の販売会。車両の銘板や警報機、標識灯のほか、旧国鉄時代から使用されている希少車両の部品も並ぶ予定で、価格は1000円とお手頃な物から、30万円を超える高額な物もあった。

 販売会は先着50人に限り、優先的に部品購入の抽選に参加できる仕組み。JR貨物側は事前に午前9時半の開場前に周辺に滞留や整列をしないよう呼び掛けたが、7時半頃には場所取りする人が見られた。開場時刻近くには、約100人が入場口近くに滞留。横断歩道のない道路を横切って車を停める、パイロンを蹴る、客同士が押し合うなど混乱状態となった。

 入場口に貼られたテープを職員がはがすことが開場の合図だったが、職員は「テープをはがしている最中に大勢の人が入ってきた。中には自分の眼鏡が吹き飛んだのも気にせずに走ってくる人もいた」と話した。入場口からほど近い場所に設けられた整列場所を目がけ、大勢の鉄道ファンが一斉に猛ダッシュ。スタッフは興奮したファンらを何とか誘導しようと試みたが、安全の確保は困難と判断し、販売イベントを中止した。

 なお記念撮影や運転席見学のほか、オリジナルグッズ販売などは行われた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/708dfe7def6368071af49bae478d985871045243