日本出身の出口クリスタがフン・ミミ(韓国)との決戦を制し、悲願の金メダルを獲得した。最後はミミが3度目の指導を受けて、クリスタの反則勝ちとなった。

【写真】痛めたはず、すさまじい闘志で攻めるクリスタ

 序盤から積極的に仕掛け、ミミに先に2度目の指導が飛んだ。相手がなりふり構わず仕掛けてくる中、うまくいなしながら試合はゴールデンスコア方式の延長戦へと突入した。

 準決勝で痛めたとみられる右膝を気にするそぶりもあったが、最後は気迫でぶつかりあう死闘に。2分を前に出口も2度目の指導を受け、勝負を強いられる展開となった。最後はフン・ミミが3度目の指導を受けて反則負け。会場は歓喜に包まれた。

 終了後には笑みを浮かべたクリスタ。スタンドに向けてお辞儀をしながら感謝の思いを伝えた。「塩尻にメダルを」−。そう意気込んで臨んだパリ五輪。順調に勝ち進み迎えた準決勝では一度、技ありの判定が取り消されるシーンもあったが、延長戦の末に勝利。決勝に進んでいた。

 クリスタは世界選手権を2度制し、最後の選考大会となった今年5月の世界選手権で準優勝したことで悲願の五輪切符を獲得。「東京五輪の夢をかなえることができず、柔道を続けるかどうか悩んだ時期もあったが、やっとこの座をつかむことができた」と感慨を込め、「(目標としては)金メダルを取ることが大前提だが、子どもたちの指標になれるようにメダルを取りに行く」と抱負を語っていた。

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