連日熱戦がくり広げられているパリ五輪、現地7月31日に行われた競泳男子の200メートル背泳ぎ予選で起きたハプニングに注目が集まっている。

 東京五輪で同種目の銅メダルに輝いた有力スイマー、ルーク・グリーンバンク(英国)は、予選4組で2位に1秒以上の差をつけてベストフィニッシュしていた。

 だが直後に悲劇に見舞われる。その後に続く準決勝進出を確信して、スクリーンを見たグリーンバンクは目を疑う。

 まさかの失格。これはレース後のビデオ検証で、禁じられている15メートルラインを越えても身体が水中にあったためとされる。

 背泳ぎでは潜水してのスタートが主流だが、潜水可能な距離が制限されている。

 今回の失格について英紙『ザ・サン』では「ほとんど知られていないルールで五輪失格、英代表スターが床に崩れ落ちる」というタイトルをつけ報道。

 記事中では「勝利後、彼はすぐさま会場のスクリーンを確認したようだった」とした上で失格が明らかになると「明らかに取り乱した」と現場の様子を伝えている。

 当事者のグリーンバンクのコメントも紹介。「何て言っていいか、分からない。本当にがっかりだよ」「とてもイライラしている。良い調子だと思っていたので」と悔しさをにじませたという。