プロ野球も、選手がその標的にされることが多くある。
それも、直接的な罵詈雑言だけでなく、プレー中の動画の1コマを切り取り誤った解釈で拡散され、人格否定までされてしまうこともある。
7月31日の阪神―巨人戦で、盗塁を試みた阪神・森下と二塁ベースカバーに入った巨人・泉口が接触。泉口が振り返り、何か言葉を発しているシーンの動画が「にらみつけ文句を言っている」というような趣旨でXに投稿され、
200件以上リポストされるなど、瞬く間に拡散された。

 このポストのコメント欄や引用欄では「文句を言っている」という趣旨に賛同する意見が多く見られ、憶測で批判が広まった。
だが、日頃から巨人担当として泉口を取材している記者からすると、その意見に違和感しかなかった。当事者である泉口も困惑していた。
「ぶつかってしまったので、謝っていただけなんですけど…」。謝罪が真反対の威圧に捉えられ「“ああいうやつだ”みたいに言われてしまうのは悲しいですよね」と言った。