中間報告でも少々触れられていた「とらふぐ事件」なる疑惑について、さる県関係者はこう語る。

「今年2月、青森県知事がリンゴを携えて兵庫県を表敬訪問した際、齋藤知事はこちらの特産品『淡路島3年とらふぐ』で返礼したのですが、これが農林水産部の職員たちの自腹で賄われていました」

 その経緯は、

「1月末、農林水産部長が齋藤知事から『淡路島3年とらふぐ』を用意しろと指示されたそうです。しかし、農林水産部では高額な特産品を公費で購入するのは難しく、部下は悩んだ末に、知事直轄の総務部秘書課に相談を持ちかけました。ところが、突っぱねられてしまったといいます。知事からすれば“お前たちで何とかしろ”と言いたかったのでしょう」(同)

 結果として、部内の課長以上の職員たちが積み立てていた親睦会費を取り崩す羽目になったそうだ。

 農林水産部の関係者に聞いてみると、

「秘書課から予算の確保を断られ、部内の約20人で計1万円ほどの自腹を切ってしまいました」

 と、疑惑をおおむね認めるのだった。知事からの叱責を恐れていたのだろう。