兵庫県の斎藤知事をめぐる一連の騒動を受け、当初予定されていた特殊詐欺対策イベントへの出席が「危険が生じる可能性」を理由に見送られたことが分かった。

このイベントは知事の“肝入り事業”だった。

斎藤知事の欠席が明らかになったのは、今月13日にイオンモール神戸南で開かれる予定の特殊詐欺対策キャンペーン。

兵庫県によると、特殊詐欺対策事業は、県が去年15億円もの補正予算を計上した斎藤知事の重要施策として注目されていて、イベントの計画当初から知事の出席が予定されていた。

しかし、兵庫県によると先月、イオンモール側から県の担当者に「施設の利用を断りたい」という連絡が入ったという。

理由について、イオンモール側は「一連の騒動によって知事が出席することで混乱や危険が生じる可能性があるため」としているということだ。

この要望を受け、県は知事の欠席を決めた。

イベントでは、ブースの出店や来場者への特殊詐欺防止の啓発などは、予定通り行われるということだ。

斎藤知事をめぐっては元幹部職員が告発したパワハラ疑惑などを、「嘘八百」「公務員失格」などと否定していたが、その後、一部で事実が含まれていたことが明らかとなっている。

疑惑の真偽を調べる百条委員会でも、パワハラについては一貫して否定していて、「県政を前に進めることが私の責任」と主張。

6日の証人尋問では、贈答品や公益通報に関する疑惑についても知事が答弁する予定だ。