日本の学校教育の問題は何か。実業家の堀江貴文さんは「実社会で生きていく力を育てていない」という。『僕らとビジネスの話をしよう。新時代の働き方』(大和書房)より、登山者用地図アプリを提供するYAMAPの創業者・春山慶彦さんとの対談の一部を紹介する――。(第1回)

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■地方にいたほうが楽しい

 【堀江】そうですね。僕はスマホで仕事ができるので、どこにいてもいいんです。どこにいてもいいなら、気持ちいい場所にいたほうがいいじゃないですか。人と会うには大都市が便利だけど、人と会う必要がない時は地方にいたほうが楽しいんですよ。だから、何時間か沢登りして、その後はホテルで仕事、みたいなことをやっています。

 【春山】今は、そういうことができる環境になってきましたよね。やはり、堀江さんみたいに幼少期に自然経験のある人は「こういう自然の世界があったな」という感覚があるので始めやすいと思うんです。でも、幼少期に自然経験がなく、都会でばかり遊んでいた人たちにはその選択肢すらない。それはもったいないと思います。

 僕は学校でスポーツを教えるだけではなく、山を歩いたり、キャンプに行ったりする時間をもっとたくさん作るべきだと思います。それも学校の先生と行くのではなく、山岳ガイドや山に慣れた人と少人数で行く。そうするとかなり充実した自然経験ができるはずです。

■日本の学校教育に足りないこと

 【堀江】そういう時間をもっと作ったほうがいいですね。今の学校教育は知識の詰め込み型教育じゃないですか。でも、知識は検索すればわかることが多い。それよりも、問題解決能力のほうが大事だと思うんです。データはある、検索する端末もある。では、それらの道具を使って、どう問題を解決するのか。そっちのほうが実際の社会で生きていくのに大事なことだと思うんです。

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