その上で強調したのは現在の布陣でそのまま望むわけではないという事実だ。「そもそもギーさん(柳田悠岐)とコンちゃん(近藤健介)がいないじゃないですか。(日本ハムで言えば)清宮、レイエスがいないみたいな話じゃないですか。まるっきり違う。CSこのままの勢いで、というのは(違う)」。柳田は実戦復帰し、守備にも就くなど1軍復帰へのカウントダウンもスタート。近藤もポストシーズンでの復帰を見据えている。さらにジーター・ダウンズや谷川原健太など優勝後に合流したメンバーを起用するなど、現状が100%のホークスでないことは明白だ。根拠はそこにある。

 山川自身は8回に一時同点の34号3ランを放ち、打点を98に伸ばした。「取り切りたいところですね」と本塁打王に加えての打点王獲得も見据えるなど状態はいい。CSファイナルステージは18日後。秋風が吹き付ける帰りの導線で山川は笑みを浮かべながら「見ておいてくださいよ」。そこに焦りも慢心もない。(鬼塚淳乃介)