ロシアのプーチン大統領が9月、露軍兵士の定員を現行の132万人から150万人へと18万人増員する大統領令に署名した。
実質的にはウクライナ侵略で損耗した兵力の補充が狙いとみられ、増員分は契約兵でまかなうという。
ただ、最近は契約兵の確保が難しくなっており、当局は高額の報酬や一時金支払いなどで勧誘に躍起となっているのが実情だ。
侵略による死傷者増と兵力補充はロシアの財政にも重くのしかかる見通しだ。

「年収520万ルーブル(約800万円)以上」−。
最近、首都モスクワ市内で見られるようになった契約兵の勧誘ポスターの文言だ。

露政府統計によると、2023年の露国民の平均月収は約7万3千ルーブル(約11万円)。
単純計算で年収に換算すると87万6千ルーブル(約135万円)となる。
契約兵になれば、1年で6年分近くの収入が手に入る計算だ。