経営状況が厳しい楽天としては、田中の200勝達成機運で来場者を伸ばしたいところだが、そもそも1軍に上がるレベルにすら達していないのであれば、現状は不良債権でしかない。今シーズン限りでの引退がチラつく状況下でのトレードの可能性について、球界関係者はこう明かす。

「昨年、田中と中日・ビシエドとのトレードが噂されましたが、ここにきて再燃しています。ビシエドは現在、2軍で塩漬けにされており、好調の中田翔が故障でもしない限り、1軍昇格はない。一方、田中にとっては球場が広く本塁打の出にくいバンテリンドームナゴヤは、200勝達成には好都合。お互い35歳と年齢が同じで、年俸もほぼ釣り合いが取れる。楽天は田中を2軍で遊ばせているのであれば、ビシエドで貧打を解消したいでしょうね」

 中日は昨シーズン、2年連続最下位にもかかわらず、観客動員は4年ぶりに200万人を超える218万3950人を記録した。今季は今のところ成績も上々で、投手力に余裕があることから、田中の獲得でさらに動員を増やすことは可能だろう。

 もしかしたら田中の200勝達成は、バンテリンドームが舞台になるかもしれない。