自民党は10日、杉田水脈前衆院議員について衆院比例代表名簿に登載しない方向で調整に入った。党幹部は同日夜、報道陣に「杉田氏が来年の参院選へ立候補する意向を伝えてきた」と語った。

 清和政策研究会(安倍派)に所属していた杉田氏については派閥裏金事件をめぐり、政治資金収支報告書に、安倍派から2018~22年に受け取った寄付計1564万円を記載しなかったとして、党役職停止6カ月の処分が下っていた。

 自民党山口県連は7日、杉田氏を比例中国ブロック単独候補として党本部に公認申請したと発表していた。自民党は内規で比例単独での立候補は原則2回までとしているが、杉田氏は17、21年の2回の衆院選で比例中国ブロックの単独候補でいずれも上位に登載されており、杉田氏本人も今回の総選挙で、比例単独3回目の県連の申請が認められるのは厳しいのではとの認識を示していた。