世耕氏は15日、約200人が集まった海南市の第一声でまず裏金問題について謝罪した。党の後ろ盾をなくして初めて挑む選挙戦。「無所属、裸一貫の私には、有権者の皆さんが仲間としてついている。謙虚に声を聞かせていただく選挙です」と頭を下げた。

 地元・和歌山にどっしりと腰を据えて戦うのは、1998年の参院選初当選以来、初めてといっていい。強みは経産相や官房副長官などを務めた国政での「実績」。

マイクを握ると、安倍晋三元総理を支えた11年間で培った交渉力、政財界や官僚への幅広いネットワークをアピールした。2022年7月に死去した安倍氏の“形見分け”の靴を履き「安倍さんと私は20センチ以上身長の差がありますが、靴のサイズは足の幅、甲の高さまでぴったり」と誇示。

「07年に第1次安倍内閣が頓挫し、その後もう一度総理大臣にチャレンジした時、安倍さんが山口県内を1軒ずつ訪ね歩いた時に履いておられた靴です。昭恵さんにお願いして何足か分けていただきました」と、安倍氏の“威光”を前面に出す。