前述の論文でもデータの中の1つとして用いられているが、国立国際医療研究センターの南里明子氏(現在の所属は福岡女子大学)らが行った日本人のデータを用いた研究[*6]によると、日本人においても白米の摂取量が多ければ多いほど糖尿病になる可能性が高くなることが明らかになった(図3)。

論文では、男性では白米を食べる量が1日2杯以下のグループと比べて、1日2~3杯食べるグループでは5年以内に糖尿病になるリスクが24%高いことが明らかになった。

その一方で、ご飯を1日2~3杯食べる人と、3杯以上食べる人たちで糖尿病のリスクは変わらなかった。1日2杯が糖尿病のリスクが上がりはじめる境界だと考えられる。

女性ではもっとシンプルで、白米を食べる量が多ければ多いほど糖尿病のリスクが高くなる。白米を1日1杯しか食べないグループに比べて(最も少ないグループの白米摂取量が男女で違うので注意が必要)、1日2杯食べるグループでは15%、3杯食べるグループでは48%、4杯以上食べるグループでは65%も糖尿病になるリスクが高くなることが分かった。

個人的には、白米を食べる量は控えめにするのが良いと考える。