ぼくのことを知らない人のために言っておくと、自分はこの世に生を受けた翌日に、両親に養子として引き取られたんだ。10歳くらいのとき、自身がまったく両親に似ていないことに気づき始めた。だからある日、ぼくはふたりにこう訊いてみたんだ。「ねえ、これってどういうことなの?」と。
すると彼らは、ぼくが養子だと教えてくれた。
「へえ、そっか」って、ぼくはなんとなく返事をした。
本当だよ。これが実際に起きたことなんだ。なにも構えるようなことではなかった。ぼくが尋ね、両親が応えた。それだけさ。そしてぼくは「オーケー、じゃあ今から外に出て遊んできていいかな?」ってかんじで。
ぼくの母さん、パティは自分が知っている唯一の母で、ぼくの父さん、ウェインは自分が知っているただひとりの父だ。
ぼくはこれで完全にハッピーだ。