和歌山市の選挙演説会場で昨年4月、岸田文雄首相(当時)の近くに爆発物が投げ込まれた事件で、現行犯逮捕された木村隆二被告(25)を取り調べる際、検事が「家に引きこもって社会に貢献できない」などと侮辱する発言を繰り返していたことが関係者への取材で分かった。

取り調べは録画され、内容を確認した最高検は「不適正」と認定した。

関係者によると、木村被告が黙秘していると、検事は「木村さんはかわいそうな人」などと話し始めた。

捜査機関は「社会に感謝される」存在だが、「木村さんみたいに家に引きこもっていると感謝されることもほとんどないでしょう」と発言。「引きこもりのまま人生を終えても、少なくともマイナスは与えない。木村さんは外に出て社会にマイナスを生む」「全然、替えがきく。逮捕されても困らない」と告げた。