50人かみついた野生イルカ、定置網に侵入

福井県沿岸で過去3年間に少なくとも53人をかむなどして負傷させた野生イルカが、真夜中の定置網に侵入し、エサ場にしていることが分かった。
イルカの侵入を確認したのは、福井市の沖約3キロの定置網。
漁業者らによると、10キロほど離れた別の定置網にも頻繁に出没しているという。

三重大の森阪匡通教授(鯨類学)は、定置網を舞台に、漁業者が意図しないところで事実上の「餌付け」が続いてしまっている状態だと指摘。
「イルカが定置網に頼り、居着くようになると、かみつき被害も続いてしまう」と懸念する。
イルカは11月に入っても定置網への出没を続けている。漁業者の間では「不漁はイルカのせい」と被害を訴え、捕獲を求める声も出ている。