2019年に再び着任してみると、経営改善ということで医療コンサルが入っていて、とにかく患者を集めろ、病院の存続が第一だ、と。

 例えば、各診療科の科長が集まる会議があるのですが、夜間に急患で来た患者さんについては、とりあえず入院を勧めましょう、帰してはいけません、みたいな呼び掛けがありました。
夜間の急患に入院を勧めるというのは経過観察などで本当に必要な場合もあります。
それは赤穂市民病院に限ったことではないかも知れません。
しかし、病院を守るために「売り上げ」をアップしなければならない、という圧力は強く、10年前とは同じ病院とは思えないくらいギスギスした雰囲気に変わっていました

さらに私がショックを受けたのは医師の業績評価制度です。それぞれの医師が担当した診察や手術などがどれだけ病院の収益につながったかを算出して前年度と比較し、診療実績の高い医師のボーナスを増やすというものなんです

 評価は「A」から「F」まで6段階あり、私は最低評価のFで、しかも偏差値も記載されていて「44」でした。成果を報酬に反映する制度は以前に務めていた病院でもありましたが、評価は3段階でした。
6段階まで細分化して、なおかつ偏差値までつけるというのは聞いたことがありません。

https://www.ako-minpo.jp/news/18444.html