使用済みで撤去される太陽光パネルの資源循環で大きな動きが出てきている。世界的なガラス大手である日本の板ガラスメーカーが、使用済み太陽光パネルのカバーガラスのマテリアルリサイクル(材料としての再利用)に向けた取り組みに本腰を入れ始めた。

 太陽光パネルと同じように建築用と自動車用のガラスもマテリアルリサイクルで大きな課題を抱えている。この3つの分野に関して、回収したカレット(破砕した状態のガラス)を板ガラスの製造に使うことを目指してリーディングカンパニーが積極的に取り組み始めている。

 なかでもAGCは、すでに実際の板ガラスの量産に使う原料に、使用済み太陽光パネルのカバーガラスを使った実績を持つ。

 AGCは約3年前ころから取り組みを加速させてきた。その中で、太陽光パネルのカバーガラスを板ガラスのまま破砕していない状態で回収できれば、新しい板ガラスの材料として一定の比率で使えることがわかってきた。